カ テ ゴ リ

不平等格差社会が中小零細企業を滅ぼす


不平等格差社会のどこが 問題なのか

最近マスコミの話題になっている、『格差』という言葉は、「下流社会」「階級格差社会」「格差社会」等々、いろいろな表現をされているが、私は『不平等格差社会』と言っている。 どんな時代でも格差はあり、努力する者が報われるのは当たり前だが、平等な機会(チャンス)を与えられた結果の不平等ではなく、最初から不平等な機会(チャンス)しか与えてもらえず、結果不平等になるのが問題だと思うのである。 特に、経済に直結している産業界を見る時、今の日本は、大企業中心で中小零細企業は切り捨て御免の不平等産業構造に、ますますなりつつある。


しかし、大企業は企業全体数の0.24%以下にもかかわらず、富はその大企業に集中し、人・物・金・情報をはじめ、中小零細企業は、極端に言えばその大企業に生殺与奪を握られているのも同然の現状であり、独自の技術力や製品力がない限り、生き残るのは非常に難しいと言わざるを得ない。 しかし、日本の産業構造は、99.76%が中小零細企業である。下図を見ていただきたい。


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中小零細企業の活性化なくして 日本の未来はない

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過度の規制緩和政策は、結局は大企業の利権に繋がり、町の中から酒屋・米屋・町工場などが廃業や倒産に追い込まれて減少し、それ以外の業種においても同じ運命をたどるであろうことは、予測せずとも予測できる。 それでなくても、隣国中国や東南アジアの新興勢力との低価格競争は、ますます中小零細企業の首を真綿で絞めるがごとく、じわじわと瀕死の状態に追い込まれつつあるわけだから、大変な問題であり、究極は日本の産業力の低下に繋がっていきかねないのである。


中小零細企業活性化政策こそ焦眉の急務

中小零細企業も、このような現状に屈することなく革新的なイノベーションを起こし、自助努力することはもちろんであるが、国家責任として99.76%を占め、弱者的立場にある中小零細企業のための活性化政策は焦眉の急務である。 日本の産業政策は、もともと現在のような欧米型市場経済中心の政策ではなく、大中小零細企業一体の運命共同体的な政策であったはずである。


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