連載(18)八百万神(人)々の結集 日本文明根幹を守った空海


平安時代の天才空海

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空海と言えば真言宗の開祖としてよく知られていますが、宗教の枠を越えて、日本で初めての私学開校・四国八十八カ所霊場・東洋医学の導入・満濃池などの土木工事・天文学 ( 宿曜教 ) など、平安時代に既に『宇宙本位 ( コスミカリズム ) 』を根幹にした活動を行いました。日本人初のノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士は、「一言で言えないくらい非常に豊かな才能を持っていた天才である」と表現されています。


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神道を守り天皇中心の国家を目指す

仏教派の蘇我氏と神道派の物部氏が争い、蘇我氏が勝って、神道は衰退し、修験道と融合せざるを得ませんでした。空海は密教の曼荼羅に秘められているものと、神道に秘められているものは同じであると確信していたため、「密教の中心仏の大日如来と、神道の天照大神は同じ」であるという「両部神道」を説き、神道を守ったのです。そして、神道の神格者としての天皇を中心とした国家を目指しました。


その為、神社の中にお寺を、お寺の中に神社を建てたのです。
例えば、伊勢神宮の奥の院は、朝熊山にある金剛證寺という鬼門にあるお寺です。伊勢神宮の内宮と外宮は、胎蔵界と金剛界の両部で、ともに大日仏のあらわれであり、一体であるとされています。
空海の偉業とはまさに、このことなのです。


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