連載(9)八百万神(人)々の結集 歴史の分水界


歴史の分水界

画像01

1760年の産業革命による経済革命と、1789年に起こったフランス革命(社会革命)によって、 人類歴史上かつてない社会を創り上げ、物質的には豊かになりましたが、 人々の意志と相反して公害・自然破壊・医原病・心の荒廃などの問題が山積し、 物質文明に対して挫折感を味わい、近代化という使命感も、 成長という神話もそれが人類滅亡へと繋がることに人々は気づき始めたのです。


また、第二次世界大戦後、国際連合のもとに世界平和の創造をめざして、 アメリカ・旧ソ連を中心に情勢はめまぐるしく動いてきたのですが、 現代はかつての東西冷戦時代に、むしろ逆流しているような現象が勃発しています。 世界レベルでの経済戦争の激化、紛争、政治的混乱をはじめ、生命・自然・社会環境の悪化は、 目をおおいたくなる惨状を呈しつつあり、まさに歴史の分水界の極限に近づきつつあります。


私たち日本人も、縄文時代から受け継がれているものは何か、 そして、戦後に何が起こったのか。 このことを反省して、早急に日本の根源性に還らなければなりません。 憲法も経済も、そして社会・教育・家族・経営と様々なシステムを見直し、 次の世代を担う子供達に希望の持てる未来を渡さなければなりません。 「右だ左だ」と対立している時代ではないのです。


世紀は東洋の時代

法則史学を研究されている村山節先生は、人類文明史の8百年周期説を説かれています。 これは驚くべき発見であり、文明の誕生から幼年期、青年期、成熟期を経て、衰退へと向かう多くの例を引用して、 その学説を立証されていますが、なかでも世界史的には西欧文明と東洋文明曲線とが、 ちょうど逆な盛衰をたどるという発見をされています。 このことは、東西の思考傾向や民族性の違いを如実に物語っていると思います。


図で見ますと、西欧曲線が1200年で上昇に転ずるとルネッサンス・米大陸発見・世界植民地・産業革命へと成熟するのですが、 これは一口にいって物質文明の量的拡大・征服史でもあります。 この物質文明という欧米文明は、2千年を境に衰退に向かい、 逆にアジアでは2千年から上昇のための胎動がはじまるのです。


画像02


トップへ

Copyright c 2012 秀成ねっと All Rights Reserved