生エネルギー・命エネルギー・体エネルギーと意識は表裏一体
前号で、万物は生エネルギーと命エネルギーと体エネルギーで成り立っているということを述べた。では、更に一歩踏み込んで『波動と意識』の関係について述べてみたい。
第3回で人間は5つの生命体の融和体であると述べた。この5つの生命体は、それぞれ波動と波長を持っている。そして、その波動と波長によって『意識』が生まれる。しかし、唯物論科学は目に見えるものしか認めないので、このことが理解できない。だから『人間が死んだら霊魂は残らない』ということになってしまう。
特にキリスト教はその傾向が強い。したがって、キリスト教には先祖供養というものはない。
しかし、それは生命の半分しか理解できていないことになり、そこに唯物論科学から生まれた西欧医学の限界がある。確かに心療内科が増えつつあるが、まだまだ魂生命体の領域にまで踏み込んでの医療ではない。
最近、注目されている免疫療法といえども、まだ肉体的側面しか、目を向けていないように思われる。免疫系こそ意識的側面が関与しているので、魂領域での療法のアプローチが待たれるところだ。
代替・補完・未病医療は意識側面が欠落している
近年、西欧医学の限界を感じ、それに変わるものとして代替・補完・未病医療なるものが新しい医療として研究されつつあるが、それらの団体に共通する特徴は、『健康食品・健康器具・漢方』に根幹をおいているようだ。もちろんのこと、優れた医療効果のある療法も存在することは事実だが、波動である意識を重視しないので、対症療法になりえても根本的に治療することは難しい。
また、気功、ヨガ、ストレッチ、ツボ療法、血液浄化法などの民間療法も現代の西欧医学中心の反動として注目され、人気がでてきているが、これらの健康法にも意識からのアプローチが欠落している場合が多い。
『気』のエネルギーは、科学的に解明されつつあり、確かに気功によって病気が治ったり、健康を回復する事例もある。しかし、それは肉体的、物理的な面が原因の場合であり、精神的なものが原因となっている場合は、一時的に回復しても、また再発する場合が多い。
『気』エネルギーに『意識情報の組み込み』がない
それは、概ね気功療法指導者は、『気』のエネルギーの中に『意識情報の組み込み』を行っていないからなのだ。ヨガにおいても、肉体の柔軟性を訴求するハタヨガ中心で、精神的な浄化法を修得するラジャヨガを教えられる指導者は少ない。
ツボ療法・血液浄化法などの民間療法を実践している指導者においても、そのほとんどが肉体的側面中心にその根幹をおいているようだ。万物が、生エネルギーと命エネルギーと体エネルギーで成り立っている以上、病気や健康に携っている医療従事者や施術者などは今一度、波動とつながっている意識の浄化法を身につける必要があるのではなかろうか。
私は真言密教の僧侶であるが、真言密教には『加持療法』があり、また仏教には『成仏法』という意識(魂)の浄化をする行法がある。現在は魂レベルまで病んでいる病気が増えつつあり、特に精神的な原因の病気などは、意識の浄化が必要だ。
人間が退化しているとしか思えない犯罪や病気が蔓延しつつある今日、今こそ、生エネルギーと命エネルギーと体エネルギーの両側面から病気や健康について、探求しなければならない時期に来ていると思う。