宇宙森羅万象の普遍性そのものから、ものごとをとらえようとするのがコスミカリズム(宇宙本位)であり、その視点に立って、成功と幸福を創造しようとするのが運命創造学です。運命には法則があるのです。あなたもそれを身につければ、運命はあなたの想い通りになるのです。
過去は現在と未来に大きく影響する
最近の能力開発は、現在と未来から行うものがほとんどです。しかし、いくら能力を磨いたとしても、学歴の高い人や優れた技術を持っている人だけが必ずしも成功者と言えないのは、先祖から引き継がれた先祖果により、人生のドラマが展開されていくからです。
だからこそ、運命を創造するためには、能力を磨くことと平行して、過去を修正することが非常に大切になるのです。 過去にもいろいろな過去があります。例えば、会社を倒産させた「過去」を持つ場合、その借金もさることながら周囲の人からの信用も失うことになり、再起をかけるために、「現在」はそれなりの時間と努力が必要となるでしょう。自分の代で返すことができなければ、それはまた次の代、言い換えれば「未来」に引き継がれることになります。
また、湯川英樹の子孫であれば、あなたが特別大きな業績を残してなくても「あのノーベル賞を受賞した偉大な方の子孫」ということになるでしょうし、犯罪者の子孫は、何も悪いことはしていなくても、後ろ指さされるということもあるでしょう。
この例題は表面的なものにすぎませんが、このことからも、あなたに関係する過去の過ちや失敗(自分果)だけでなく、あなたにとっての過去・先祖(先祖果)もあなたの現在とこれから先の未来に大きく影響を及ぼしているのは、間違いありません。
アサヒビール復活と先祖供養
奇蹟の逆転劇と言われ、アサヒビールの今日の繁栄を築いた樋口廣太郎さんが、平成5年3月の讀賣新聞に掲載された「わたしの道」の中で次のように言っています。
『キリンビールの小西会長から、高野山に会社の先輩の供養塔を建てたら業績は上がる一方で、いいことばかりです、という話しを聞いた。また、以前勤めていた住友銀行でも物故者のお堂があり、アサヒビールで欠けているのはこれだと感じた。また、販売店の声からもお客様にご迷惑をかており、そこで「先人の碑」を大阪府吹田市に建て、本社にも碑のミニチュアを建立し、毎日お参りするようになった。それからが不思議で会社の業績はどんどん良くなっていった』(参考)
これに関連した秘話も紹介され、『自動車メーカーのマツダは、西独のNSU社からロータリーエンジンの技術がなかなか導入できなかった時、当時の吉田茂首相からアデナウアー首相にあてられた口添えの手紙には「住友は先輩の霊を祀るのに大変熱心な企業グループで、マツダはその一員である」と書かれてあり、それによって技術提携が実現した。』
このように、いのちの原点を大切にすることは、常に物事の原点を大切にするという精神土壌を自分の中に養っていくことそのものであり、決して目に見える知識や教義では身につかない人間教育の原点なのです。
しかし、日本人は古来から、あらゆるものの中に生命を見いだし、先祖供養はもとより、料理人は包丁供養をしたり、針を使う人は針供養をしたりして大切にしてきました。
運命創造学では、その意義と現実の人生に起こるさまざまな出来事の因果関係を、生命のしくみから根本的に『縁因果の法則』として解き明かし、運命改革の一つとしての浄化法の重要性を位置づけています。
引き継がれている先祖想念を変えるには
ほとんどの人は気がついていないのですが、私たちは生まれながらにして無意識的に先祖想念を引き継ぎ、影響を受けているのです。では、それを変えるには、どうすれば良いのでしょうか?
前回でもご紹介した通り、死者の想念は残っており浮遊するのです。だからこそ、その人達の想いを浄化(悟らせる)させることが重要である、ということです。私たちが、日頃生活の中で起こってくることに対していろいろ感情を抱くように、死者も肉体は滅しても、生前思った感情は、霊界に行っても残っているのです。このような死者の霊魂に毎日お供え物をして、供養をしてあげることによって、霊の魂が浄化され霊格が高まっていくのです。
しかし、ただ供養すればいいというものではありません。運転を例にあげると、自動車の運転は誰でもできます。しかし、プロのレーサーとなると運転技術は全く違います。同じように、死者の想念を和らげるために供養することは、誰にでもできますが、霊界は私たちが住んでいる3次元ではなく4次元ですから、その想いが霊界に届くものでなければ成仏は難しいのです。 だからこそ、そこに超能力といった霊的な能力が必要となるのです。