第17回


宇宙森羅万象の普遍性からものごとを捉えようとするのが宇宙本位(コスミカリズム)であり、その視点に立って、成功と幸福を創造しようとするのが運命創造学です。運命には法則があるのです。あなたもそれを身につければ、運命はあなたの想い通りになるのです。

運命の根幹の要素は2つある

お金を儲けることは決して悪いことではありません。商売の神様と言われた松下幸之助氏は、皆様もご存知のとおり、一代で世界の松下産業を成長させました。 しかし、お金儲けのために会社を興したのではありませんでした。そして、松下氏の経営には、前回ご説明したように運命の根幹があるのです。


実は、その根幹は『感謝』だけでは完全と言えないのです。
その両輪ともいうべきもう一つの重要な要素があるのです。


荒川静香選手の恩返し


アイススケート女子で、東洋人初の金メダルに輝いた荒川静香選手。その演技は日本人に大きな感動と勇気をもたらしてくれました。しかし、そこに至るまでの道のりでさまざまな苦難がありました。


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採点法の改正により自分の持ち味を生かそうとすると不利になったり、周囲とのギャップに悩んだりと。
しかし、さまざまな壁を一つ一つ乗り越えて、大輪の華を開かせたのです。荒川選手は、もちろん金メダルが取れるだけの才能と、努力を人一倍したからこその結果なのですが、オリンピックの後、次のように言っていました。


『自分一人では決してここまでこれなかった。家族やコーチなど多くの人に支えられて今がある』と。


その荒川選手が、オリンピック後アイスショーを行い「収益の一部を若手選手の強化費」にし、少しでも「スケート界に恩返しがしたい」と支援活動を始めているそうです。


最近では、多くのスポーツ選手を援助する企業が少なくなってきており、スケート界も例外ではなく、華やかな世界とは裏腹に、荒川選手が幼少のころ練習していたスケートリンクが閉鎖というニュースも、皆さん耳にされたのではと思います。そんな環境を憂い、「未来を担う子供達に夢と希望を与えたい」と、ジュニアを応援しようとしているそうです。


運命の根幹 感謝と両輪の奉仕


まだ20歳代の荒川選手の生き方に共感を覚えられた方も多いのではないでしょうか。実は、この荒川選手の行動の中には、運命の根幹となる両輪があるのです。
今自分があるのは自分一人ではない、多くの人に応援・指導してもらい陰に陽に支えられ生かされて、だからこそ今の自分がある・・・ まさに運命の根幹『感謝の生活』そのものです。


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そして、これからその恩に報いるための行動を起こそうとしているのです。この行動こそが、感謝と両輪である運命の根幹『奉仕』なのです。荒川選手だけでなく、すべての人がそうなのですが、自分が受けた恩は、その相手に返すことは本当に難しいものです。


運命創造学を学ばれる方々が、その極意を体得する場である「自己改革編」において、大自然の摂理として『感謝と奉仕』の真髄を掴む修行があるのですが、あまりにも常日頃の生き方が『感謝と奉仕』とかけ離れている自己に気づかされ、食事も喉を通らないほどのショックを覚えられます。まさに、「知っていること」と「やっていること」のギャップを思い知らされるのです。


あなたも想像してみてください。自分の両親だけみても恩を返すことがどれだけ難しいか。
しかし、自分がしてもらったことを、人にしてあげることはできるのです。恩を返す「返恩」はできないのですが、恩に報いる「報恩」はできるのです。


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