運がよくなるグッズを身につけたりすることや、最近よくある啓発などで、考え方を変えたりすることの意味はありますが、それは残念ながら部分的なものにすぎないと言わなければなりません。例えば、試験に合格したいとか、宝くじに当たりたいために、縁起を担いだりすることはあると思います。

ところが、せっかく苦労して合格した資格であっても、逆に価値を評価されなかったり、資格を持っていない人に妬まれたり、資格が役に立たない仕事をしなければならなくなったりすることもあれば、資格を生かせる仕事についても、トラブルに巻き込まれたりということがあります。そして、たった一つのマイナスによって、迷いが生じたり、やる気をそがれたりして、志半ばでやめてしまった、ということを大なり小なり経験している人は多いと思います。

また、自分がやりたいと熱望してつかんだ仕事でも、その気持ちは持続できなかったり、また、いくらしたくてもできない環境になってしまう場合もあります。　他にも、宝くじの当たった人を、私たちは運の良い人と思いがちですが、それからの人生がまったく狂ったものになったという話もあります。運を掴むことによって、不運になるのであればまったく意味がありません。

以前にも申し上げたように、人生は80年のマラソンレースです。しかもたった一度の後戻りできないレースです。人生には運の良い時もあれば、運の悪い時もあり、その瞬間瞬間の連続で人生はできあがっているのです。 運が良いと思った出来事も、次の瞬間から人生が下り坂になる場合もあれば、運が悪いことに遭遇してしまったことから、人生が上昇したという話はいくらでもあります。 あなたが望んでいる成功やしあわせも、決して瞬間的・一時的に良くなればそれで良いというものではないはずです。

だからこそ、瞬間的・一時的な｢運｣を、維持あるいは向上させながら、｢運命力｣を向上させることは、運命を創るうえで大切なことなのです。

私たちは「しあわせ」という言葉をよく聞いたり言ったりします。また、神人一体の生活とか、神仏の心にそった生活とか天地自然の法則にそった生活と、耳にしたり目にしたりします。これらの表現も「しあわせ」の別な表現に、他ならないのではないでしょうか。

では、神仏とは一体どこにおられるのでしょうか。最近の宗教には神とか仏とかを、自分たちとは全く関係のない世界に祀りあげて、神秘的なイメージを与えている教団もありますが、決してこのようなものではないのです。

（つづく）